HOME >> 肥満の恐怖
「肥満は万病のもと」とはよく聞くことであります。実際肥満は糖尿病、高脂血症、などを招き、
脳卒中など命に直接かかわる事態まで呼びかねません。
ではなぜ肥満はそのような病気を招くのでしょうか?
肥満ということは人よりも体重が重たいわけですから、同じ動きをするのにも何倍ものパワーが
必要になります。肥満の人はそうでない人に比べて動くのが辛そうですよね。
階段を上り終えたころにはハアハアと息を切らしている姿を見ることも少なくありません。
それは筋肉だけではなく、内臓など体すべての器官において同じことなのです。
人間の体は25歳くらいまでに内臓組織が完成すると言われています。
そして不思議なことに、それらの内臓は自分の体重に見合った形で完成するのです。
ということは、その後肥満体型になってしまうと、出来上がった器官に見合わない仕事を
課せられるわけです。
肺では予定以上の酸素を求められ、心臓では予想以上の距離まで血液を送らされ、骨には予想
以上の重さがかかります。そのほかの器官にも同じように負担がかるわけです。
こうなると体が悲鳴を上げるのも無理はありません。結果、病気として体に現れてくるわけです。
自分の体なのですから、やはりいたわってあげなければなりません。
肥満で苦しいのはあなたの体そのものかもしれませんよ。
肥満は最終的に生活習慣病をはじめとした命に関わるような病気をもたらします。
だからスタイルだけの問題ではなく、肥満は恐ろしいといわれ、解消すべきだといわれているのです。
恐ろしいということはわかっていても、実際どういうふうに恐ろしくて、またなぜ恐ろしいのか
なんてよくわかりません。そういった観点でみると、肥満が恐ろしい理由はいくつかあるようですが、
ここでは、「インシュリン」という面から肥満の恐ろしさを考えてみましょう。
このインシュリンは肥満によって働きが鈍ってしまいます。
よって血糖値が上昇してもインシュリンが使われずにたまり、高インシュリン血症を招きます。
このことが糖尿病、高血圧、高脂血症の一因といわれているのでいるのです。
また逆に、インシュリン分泌量が少ないのも糖尿病の原因のひとつとされています。
インシュリンは体にとって必要不可欠でとても繊細なものだといえますね。
肥満が恐ろしいといわれている理由のひとつに、心臓への負担があげられます。
心臓は収縮によって全身へ血液を送り出します。よって肥満体型=体が大きければ大きいほど、
余分に力がいるというわけです。
同じ運動をしても肥満の人のほうが息切れが激しかったりするのはこのためです。
体重の増加は同時に心臓への負担を大きくしているのです。
また、肥満が進むと心臓そのものに脂肪がついてきます。これは心筋梗塞(しんきんこうそく)の
原因になるほか、狭心症、冠動脈の硬化にもつながります。
肥満とともによく名前のあがる血中コレステロールは、増えすぎると血管の内部に蓄積して
いきます。よって血管がつまりやすくなり、動脈硬化を招くのです。
肥満は生きる源である、心臓そのものに負担をかけてしまいます。
そうならないためにも、もう一度自分の生活を見直す必要があるようです。
糖分の摂りすぎは肥満の原因となることはよく知られています。ところが実は糖の取り込みが
低下すると高血圧や糖尿病などを誘発してしまうのです。これはなんとも不思議なことですよね。
肥満が進むと脂肪組織や筋肉組織において糖の取り込みが低下してしまいます。
また、肥満によってグリコーゲンを合成する酵素の働きも鈍ってしまいます。
これらはインシュリン抵抗性といってインシュリンの分泌不足を招き、糖尿病などをもたらします。
さらに動脈硬化をも招いてしまいます。
これら、インシュリンの働きが鈍くなることにより動脈疾患の危険が高まっている状態のことを
シンドロームXと呼ばれています。
このシンドロームXは内臓脂肪型肥満やリンゴ型肥満など上半身中心の肥満でより起こりやすいと
言われているので、思い当たる方は注意が必要です。
肥満は内臓をはじめ、体の各器官に影響を及ぼします。しかし肥満が恐ろしいの体の内部的な面
だけではありません。
肥満の目に見える障害として、関節の変形があげられます。中高年において最も一般的な骨や関節
の障害としていわれるのが変形性関節症ですが、これは肥満によってもたらされ、肥満によって悪化
することが少なくありません。
肥満の人にO脚の人が多く見られるのもこれが原因のひとつになっているからです。
肥満であると、下肢にはかなりの負担が強いられます。
それは骨や筋肉にまで及び、変形や破壊をもたらします。すると長い時間歩くことができなく
なったり、上り下り、座るとき、立ち上がるときなどをはじめとして、様々な動作の節々で
痛みを生じるようになります。
無理に動き続けると一部分に異常な負担がかかって水がたまるなどの症状がでてくるように
なります。
特にこれらの症状は高齢の女性に顕著でホルモンが関係していると思われますが、肥満状態に
ある人はこういった面にも注意が必要です。
肥満の中でも特に注意が必要とされているのが「内臓脂肪型肥満」です。
これは皮下脂肪ではなく、内臓器官の周りに脂肪がつく肥満で、リンゴ型肥満の人は要注意です。
内蔵脂肪型肥満は生活習慣病のリスクがより高いとされています。リスクが高いといわれても
当たり前のように言われすぎてピンとこないのが実情です。
では実際どのくらいリスクが高まるのでしょうか?
ここに興味深いデータがあります。
過去10年間12万人の労働者を対象におこなった健康診断の結果をもとに、
心臓病の発症率を照らし合わせてみたのです。
ここでは「肥満」「高中性脂肪」「高血糖」「高血圧」という4つを危険因子とし、
それらをいくつ持っているかによって心臓病がどのくらい発症しやすくなるかというものです。
これら4つの危険因子のうち、2つを持っているともっていない人に比べて心臓病を発症する
確率は5.8倍になるとの結果が得られました。
そして3つ以上もっていると、なんと35.8倍にもなるのです!これは恐ろしい数字です。
もし今あなたが肥満ならば、すでに1つの危険因子を抱えているということです。
あと2つ以上あてはまるとすれば・・・考えただけでも恐ろしいですよね。
肥満および肥満が誘発する様々な症状は心臓病といった重い病気をももたらしてしまうのです。
参考:宿主要因と動脈硬化性疾患にかんする研究 1995 より
http://www2.health.ne.jp/library/3000/w3000954.html
ご飯に肉じゃが・・・う〜ん考えるだけでもよだれが出そうなこれぞ日本の食卓ですね。
すき焼きしろ、しょうが焼きにしろ、肉料理には白いご飯がピッタリです。
実はこれ、肥満を導く恐怖の組み合わせなのです。
ラットによる実験で証明されたことなので、変えがたい真実です。
確かに、炭水化物は太りやすいということはよく耳にします。それが脂肪とのコンビネーションで
よりパワーアップするというのだからこれか困りものです。
その秘密は分解された脂肪を貯えるために働く酵素、リパーゼの活性化が原因なのです。
砂糖をふくめた炭水化物を摂取するとインシュリンの分泌が高まり、リパーゼの働きが活発になる
のです。
すると、血中の脂肪を体に貯えようと一生懸命働いてくれます。そして肥満の一因となっていく
わけです。
とは言っても炭水化物と脂肪を同時に摂ることをやめるのは普通の食生活ではまず不可能でしょう。
よって、夕食では避けるとか、炭水化物の量を減らすとか、特に脂肪の高い食べ物の時は炭水化物を
あまり摂らないようにするなどの工夫が必要です。
白いご飯に肉じゃがは絶品なのに・・・ですね。